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英小売売上高、9月は前月比-0.9% 予想を大幅に下回る

David Milliken

[ロンドン 20日 ロイター] – 英国立統計局(ONS)が20日発表した9月の小売売上高(数量ベース)は前月比0.9%減と、予想を大幅に下回った。生活費上昇による圧迫が続いたほか、季節外れの暖かさで秋物衣料の販売が減少した。

ロイターがまとめた市場予想は0.2%減だった。8月は0.4%増加していた。

統計局のチーフエコノミスト、グラント・フィッツナー氏は「温暖な気候のため防寒着の販売が振るわず、衣料品店にとっては厳しい月となった。一方で、食料品の販売はやや押し上げられた」と説明した。

英国は熱波の影響で、9月の気温が過去最高に並んだ。

第3・四半期の小売売上高は前期比0.8%減と、昨年12月─今年2月以来の大幅な減少を記録した。7月に大雨で販売が低迷したことが響いた。

ONSによると、第3・四半期の小売売上高は、同期の国内総生産(GDP)伸び率を0.04%ポイント押し下げる可能性が高い。

会計事務所RSM・UKのエコノミスト、トーマス・ピュー氏は「小売売上高が急減したことを踏まえると、9月のGDPは横ばい、もしくは減少した可能性が高い。第3・四半期全体のGDPが減少したことを意味する」と述べた。

統計発表を受け、ポンドは対ドルで下落した。

<生活費上昇が圧迫>

衣料販売は1.6%減。家庭用品店の販売は2.3%減少した。統計局は、生活費の上昇が原因としている。

英家計はここ2年にわたり生活費上昇に見舞われている。コロナ禍後のサプライチェーンの混乱や人手不足に加え、ロシアのウクライナ侵攻でエネルギーコストが急上昇したことが背景にある。

9月の小売売上高は金額ベースで2019年の水準を17%上回ったが、購入された商品の数量は同年の水準を3%以上下回った。

Reuters より転用

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