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ガザ地上侵攻が焦点 甚大な被害必至、「人質」が状況複雑化 イスラエル

イスラエルとパレスチナ自治区ガザを実効支配するイスラム組織ハマスとの衝突では、一度に発生したイスラエル側の人的被害としては、1973年の第4次中東戦争以来最も深刻とされる。

イスラエル軍が反撃のため、ガザに地上部隊を投入するとの観測も浮上。被害拡大が必至の地上侵攻に踏み切るかが当面の焦点だ。

 「ハマスの軍事、統治能力を破壊する」。ガザからの大量のロケット弾と越境した戦闘員の襲撃に見舞われた7日の夜、イスラエルは治安閣議を開き、ハマスを徹底的にたたくことを決めた。また、ハマスと戦争状態にあると正式に認定し「大規模な軍事活動」が可能になった。

イスラエルは既に、ガザのハマス関連施設に激しい空爆を加えているが、ネタニヤフ首相は「始まりにすぎない」と強調。米ネットメディア「アクシオス」は米イスラエル双方の関係者の話として、ネタニヤフ氏がバイデン米大統領に、地上部隊投入以外に選択肢はないという考えを伝えたと報じた。

イスラエルは過去最大規模となる約30万人の予備役招集を決定し、着実に準備を進めているようにも見える。だが、前回2014年に地上侵攻した際は、衝突でパレスチナ側の2200人以上が死亡し、イスラエルの兵士ら70人以上も命を落とした。再びガザで地上戦が起きれば、惨事は避けられない。

 さらに今回は、ハマスが多数のイスラエル人らを「人質」に取っていることが、状況を複雑にしている。ハマスは人質解放と引き換えにパレスチナ受刑者の釈放などを求めているといわれる。ハマスとの交渉を拒否して侵攻すれば、人質の命を危険にさらすことになる。

また、地上侵攻に踏み切れば、イランやレバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラなどが一層激しく反発するのは確実で、事態がより深刻化する可能性もある。 

時事通信より転用

時事通信

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