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自称「宮内庁関係者」、詐欺未遂の疑いで逮捕 桃の皇室献上持ちかけ

「宮内庁関係者」を自称し、福島市内の農家に皇室に献上すると持ちかけて桃をだまし取ろうとしたとして、福島県警は28日、東京都練馬区大泉学園町2丁目の職業不詳、加藤正夫容疑者(75)を詐欺未遂の疑いで逮捕し、発表した。県警は認否を明らかにしていない。

 県警捜査2課によると、加藤容疑者は5月下旬、皇室への献上品を選ぶ手続きができる立場ではないのに、福島市の農家の70代男性から桃をだまし取ろうと考え、男性に献上を依頼したが、男性から依頼を断られたため、未遂に終わった疑いがある。農家が7月に入り県警に被害届を出していたという。

朝日新聞の取材では、加藤容疑者は、全国で少なくとも十数軒の農家らに農作物などを皇室に「献上」するよう持ちかけ、献上のお礼として「皇室からの木札」を届けるなどしていた。宮内庁は今月14日、職員が一般の人に物品の献上を依頼することはないとして注意を呼びかけた。

 逮捕を受けて、農家の男性は「(容疑が事実だとすれば)何でだましたのか。何がほしくてやったのか。それだけを知りたい」と話した。

 福島市は、農家が加藤容疑者から受け取った木札の写真を市内の「道の駅」に掲げて「献上桃」と宣伝していた。今月になって農家から連絡を受け、外していた。

 市農業振興課の担当者は「一生懸命やってきた生産者のプライドを傷つける行為。警察には真実を解明してほしい。容疑者の行為がうそだったのなら残念だが、福島の桃のおいしさはうそではない」と話した。

朝日新聞社より転用

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