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カンボジアのフン・セン首相が退任表明…長男マネット氏に譲り「院政」へ

【ハノイ=安田信介】38年間にわたり権力の座につくカンボジアのフン・セン首相(70)は26日のテレビ演説で、首相を辞任し、数週間以内に長男フン・マネット氏(45)に譲る意向を表明した。

 首相は下院で多数派の政党が選出するため、新首相の就任は総選挙(下院選)の最終結果が確定した後の8月下旬となる。総選挙では与党・人民党が大勝し、一党独裁体制の存続が確実な状況で、世襲の環境が整ったと判断した模様だ。フン・セン氏は人民党党首と下院議員にはとどまるとしており、「院政」を敷くとみられる。

 演説では「辞任を急いだのは、発展の基礎となる長期安定に向けたものだ」と述べた。

 フン・マネット氏は米陸軍士官学校を卒業後、米ニューヨーク大で修士号、英ブリストル大学で博士号(いずれも経済学)を取得した。

 軍ではテロ対策の責任者や陸軍司令官を務め、2021年の人民党中央委員会総会でフン・セン氏の後継となる首相候補に選出された。ただ、政治家としての姿勢は未知数な部分が多い。

 フン・セン氏はポル・ポト政権崩壊後の1985年に首相となり、近年は中国から巨額の支援を受けて経済成長を実現したが、野党を排除するなどの強権的な姿勢が批判を呼んでいる。

読売新聞より転用

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