一転して友好ムード、ゼレンスキー氏はジャケット姿 米ウクライナ首脳会談 前回は口論
- 国際
- 2025年8月19日

トランプ米大統領とウクライナのゼレンスキー大統領による18日のホワイトハウスでの会談は終始、友好ムードで進んだ。2月末の前回は、報道陣の前でトランプ氏やバンス米副大統領とゼレンスキー氏が口論を繰り広げて、関係を悪化させた。同氏が今回、米側に配慮しつつ、失敗を繰り返さないための準備をしたことをうかがわせた。
「大変ありがとうございます、大統領閣下」
ゼレンスキー氏はトランプ氏との会談冒頭、感謝の言葉を何度も繰り返した。 両氏の激論となった2月の会談では、バンス氏が割って入り「あなたは一度でも(米国に)感謝を述べたことがあるのか?」とゼレンスキー氏に詰め寄った。そんな経緯を踏まえ、同氏は今回、トランプ氏らに謝意をしきりに強調したようだと欧米メディアは伝えた。
ロシアによる侵略が続くウクライナにとって、戦闘継続には米国の支援が不可欠だ。一方、移民問題など内政を優先するトランプ政権は、対外関与や外国への支援を抑えたい立場で、2月の会談決裂は双方の溝を印象づけた。
トランプ氏は15日のプーチン露大統領との会談後、露側の主張に肩入れする姿勢をみせた。今回のゼレンスキー氏の訪米には、英仏独伊や欧州連合(EU)などの首脳が足並みをそろえ米国を訪問。トランプ氏を欧州陣営に引き戻すべく、18日のホワイトハウス訪問の直前には、ゼレンスキー氏と欧州首脳陣が、首都ワシントンのウクライナ大使館内で〝作戦会議〟を開いたという。
ゼレンスキー氏は外遊の際も軍服風のシャツを着るのが定番だが、この日はジャケットを着用した。前回の会談では、米保守系メディアの記者から服装の非礼をなじられる場面があった。米メディアによるとホワイトハウスが事前にゼレンスキー氏側に対し、格式に合った服装を着用するよう要請していた。同氏と米側の双方が、2月の失態を再現しないよう注意を払った様子がうかがえる。
産経新聞より転用
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