豪の原野で11夜 遭難の独バックパッカーを無事救助
- 国際
- 2025年7月15日
豪・西オーストラリア州で先週末、6月末から行方が分からなくなっていたドイツ人バックパッカーの女性が無事に救助された。女性はブッシュ(原野)で遭難し、11夜を生き延びた。
救助されたのは、カロリーナ・ウィルガさん(26)。西オーストラリア州内の人けのない小道で見つかった。車が発見された場所からはかなり離れていたため、警察は「生還できたのは幸運だった」と述べた。
ウィルガさんは、6月29日に同州ビーコンの雑貨店を訪れたのを最後に行方が分からなくなっていた。車は町の北側、木々がうっそうと生い茂る場所で発見された。 14日、ウィルガさんは西オーストラリア警察を通じて事故のいきさつを説明した。
「水や食料、衣類が車にあったのに、なぜ離れたのか疑問に思う人もいるでしょう。私は車のコントロールを失って斜面を転がり落ち、事故で頭を強く打ちました。その影響で混乱し、車を離れてしまい迷子になったのです」と話した。
また、「私を信じ、探し続け、希望を持ち続けてくれた人たちの存在が、最も苦しい時の力になった」と語り、捜索に関わった人々への感謝を述べた。 警察によると、ウィルガさんは11夜を原野で過ごし、手持ちのわずかな食料を口にしながら、雨水や水たまりの水を飲んで生き延びた。
夜間は洞窟など、避難できる場所を見つけて過ごしていたという。 発見当時、ウィルガさんには足のけが、脱水症状、疲労のほか、広範囲にわたる虫刺されが見られた。
彼女を発見した地元の女性は、公共放送ABCに対し、「道路脇で手を振っているのを見かけた」と語り、「非常に弱った様子で、寒さと虫刺されに苦しんでいたようだった」と説明した。 さらに「この辺りのブッシュはとげのある植物が多く、とても厳しい環境。靴も履かず、足を布で巻いていただけで生き延びたことに本当に驚いている」と話した。
AFPBB Newsより転用
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