遠藤引退 親方で第二の人生 人気力士、けがと闘い13年
- スポーツ
- 2025年10月28日
大相撲の遠藤(35)=追手風部屋、穴水町出身=が引退を決意したことが27日、分かった。今月に入り、地元の関係者らに引退の意向とこれまでの支援に対する感謝を伝えた。長くけがに悩まされ、今夏に両膝を手術し、直近の2場所は休場した。巧みな技とセンスで土俵を沸かせてきた人気力士が13年間のプロ人生の幕を閉じ、親方として新たなスタートを切る。
10月19日に35歳の誕生日を迎えた遠藤。日大時代、全日本相撲選手権優勝(アマチュア横綱)、国体優勝と二つの主要タイトルを獲得し、史上2人目となる幕下10枚目格付け出しの資格を得て角界入り。幕下付け出しから史上最速の所要3場所での新入幕を果たし、端正なマスクでも人気を集めた。
入幕後はけがとの闘いで十両転落も経験した。それでも、最高位は小結、幕内在位は69場所に上り、準優勝2回、三賞は6回(4技能賞、1殊勲賞、1敢闘賞)、七つの金星を挙げた。生涯戦歴は76場所で527勝494敗88休。
9月に十両3枚目まで番付を落とし、来月の九州場所は幕下に陥落が決定。手術後のリハビリが続く中、遠藤は関係者にあいさつを入れており、親交のある関係者は「お世話になりました、と丁寧な言葉だった」と話す。
日本相撲協会は27日、元幕内・天鎧鵬(てんかいほう)の北陣親方(41)=本名・南貴由輝=が26日付で退職したと発表した。年寄株・北陣はもともと遠藤が保持しており、引退後は「北陣親方」として日本相撲協会に残る。部屋付きの親方を経て、将来は独立も視野に入れるとみられる。
北國新聞社



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