「ペイペイ」などバーコード決済を不正利用か、ゲーム機購入の中国人グループ6人逮捕
偽通販サイトで他人の決済画面を入手
他人名義のバーコード決済画面でゲーム機を購入したとして、中国籍の男女6人が詐欺容疑で福岡県警に逮捕され、起訴されていたことがわかった。捜査関係者によると、6人は返金を装う偽サイトや画面共有アプリを悪用し、不正購入を繰り返していたという。被害額は約1000万円に上り、転売後に一部を暗号資産に替えて指示役に送金していたとみられる。
6人はいずれも商品を不正購入する役割で、東京都江東区の無職の男(22)、福岡市中央区の会社員の男(30)の両被告ら。
起訴状などによると、6人は昨年4月~今年2月、同市の大手玩具店や福岡県春日市の家電量販店などで、不正に入手した電子決済サービス「メルペイ」や「ペイペイ」のバーコード決済画面を店員に示し、ゲーム機やその付属品など計94点(計約266万8000円相当)をだまし取ったとされる。
6人の公判は6~7月に始まっており、いずれも起訴事実を認めている。うち2人については福岡地裁が7月、執行猶予付きの有罪判決を言い渡した。
捜査関係者によると、詐欺グループの主な手口は、▽偽の通販サイトで商品を買い求めた人に対し、指示役が「品切れなので返金したい」とうそを言ってスマホを操作させてバーコード決済画面を表示させる▽その画面を指示役と購入役が専用アプリで共有▽購入役が店舗でゲーム機を買う――という流れだ。個人情報を盗み取る「フィッシングサイト」に誘い込み、認証情報を入力させてIDやパスワードを抜き取り、バーコード情報を取得したケースもあったという。
バーコード決済画面は「5分間」などの有効期限を過ぎると無効になるため、購入役が指示役に「店に着く」などと画面を共有するタイミングをSNSで伝えていた。
詐欺グループが主に購入していたのは、任天堂の家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」だ。人気が高く、高値で転売できることから狙ったとみられる。売却して得た金は暗号資産に替えて指示役に送金されていたほか、一部は商品のまま東京都内の住所に送られていた。報酬として売却益の10%程度を受け取った被告もいたという。
読売新聞オンラインより転用
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