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クレジットカード大手各社、富裕層向けサービス強化…神社仏閣の貸し切りも

 クレジットカード大手が、富裕層の顧客向けサービスを強化している。一般カード向けのポイントキャンペーンなどとは異なり、非日常的な体験を提供することで富裕層を引きつけている。増加傾向が続いている訪日外国人客の需要を取り込む狙いもある。

ジェーシービー(JCB)は18日、老舗百貨店の松屋と東京・銀座に開設した高級カード保有者向けのラウンジを報道陣に公開した。松屋銀座向かいのビル内には約330平方メートルのゆったりとしたスペースが広がり、花や高級食器が飾られている。ソファでくつろぎながら、コーヒーや菓子などを楽しめる。

 招待制で年会費が5万5000円の最上位カード「ザ・クラス」などの保有者や、松屋の外商顧客の一部などが利用できる。JCBの田丸友実主任は「富裕層は、『お得さ』よりも希少性を望まれる」と語る。

 サービス強化の背景には、株高などによる富裕層の増加がある。2024年度にJCBのザ・クラスとプラチナの会員数は、前年度比1割伸びたという。

 三井住友トラストクラブの高級カードブランド「ダイナースクラブ」は、西本願寺(京都)など神社仏閣の貸し切りや、気球型の宇宙船に乗る旅行などを案内している。年収1000万円以上の会員が6割超を占めており、野泉和宏常務は「年会費を払ってでも、体験型イベントに参加したいという人が増えている」と話す。

 三井住友フィナンシャルグループも来春をめどに、総合金融サービス「オリーブ」で、最上位ランクの「インフィニット」を新設する。カード保有者を、世界的なスポーツ大会に招待するサービスを提供する予定だ。

 海外カードブランドは、訪日外国人客に照準を合わせる。アメリカン・エキスプレスは16日、世界各地の空港で展開する会員専用ラウンジを、日本で初めて羽田空港に開設した。

読売新聞オンラインより転用

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