“e-Tax”で虚偽申告、還付金詐取容疑で10人逮捕…「上位者」中心に複数の役割分担か 捜査対象者は「数百人規模」(高知県警)

国税電子申告・納税システム(e-Tax)を利用して、虚偽の内容を記載した所得税などの申告書を提出し、還付金をだまし取った疑いで、男女10人が逮捕されました。高知県警によりますと、匿名・流動型犯罪グループ“トクリュウ”による犯行とみられ、捜査対象者は「数百人規模」だということです。
逮捕されたのは東京都の自称自営業、小笠原惇容疑者(40)や住所不定の17歳の少年のほか、北海道や埼玉、栃木などに住む男女10人です。
県警の調べによりますと10人は去年4月から今年3月までの間、国税電子申告・納税システム(e-Tax)を利用して、税務署に対して虚偽の内容を記載した所得税などの申告書を提出し、還付金をだまし取った疑いが持たれています。
被害にあったのは未遂も含んで、東京、栃木、愛媛、沖縄の4都県の税務署で、21日までに確認されている被害総額は約576万円にのぼっているということです。
10人のうち、小笠原容疑者が「上位者」とみられ、10人は小笠原容疑者を中心に複数の役割分担をしていたとみられます。
今回の事件では一人が税務署に行ってID、パスワード方式の届け出をしたあと、利用者識別番号・暗証番号を入手。
別の共犯者がその利用者識別番号と暗証番号を使って、「年間およそ900万円の報酬をもらい、およそ90万円が源泉徴収されたが、報酬のおよそ900万円の同額、またはそれ以上の事業経費などがかかった」と虚偽の確定申告を実施して、税務署から源泉徴収された額を還付させてだまし取ったということです。
県警は別の詐欺事件の捜査から今回の事件の情報を入手し、捜査。10人の認否については「公判・捜査に支障をきたす」として明らかにしていません。
捜査対象者は「数百人にのぼる」ということで県警が事件の全容解明を進めています。
テレビ高知より転用
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