熊本県警に「身内に甘すぎる」の声… 「飲み会後にパトカーを呼び出し送迎を依頼」、「酒気帯び運転で出勤」…不祥事相次ぐ! 何があったのか
インターネット上では「公私混同もはなはだしい」、「身内に甘すぎる」など厳しい声も
熊本県警は4月28日、県警に所属する警察官が飲み会の後、巡回中のパトカーを電話で呼び出して自身と同僚、知人女性の3人をそれぞれの自宅まで送らせたとして、20代の男性巡査長を停職1か月の懲戒処分にしたと公表しました。
では、一体どのような事案だったのでしょうか。
これは2024年10月、男性巡査長が勤務時間外に同僚4人と一般の知人女性の6人で飲み会をした際、知人女性に不適切な行為をした上、帰宅するにあたって勤務中の同僚2人をパトカーで呼び出し、男性巡査長を含む3人を自宅まで送らせたものです。
男性巡査長は県警の聞き取りに対し、「タクシーがつかまらないと思ってパトカーを呼んだ。パトカーを運転していた警察官と仲が良く、安易な気持ちでお願いしてしまった」などと話しています。
この事案の発生を受けて県警は、男性巡査長の直属の上司を所属長注意、パトカーで呼び出しに応じた警察官2人とパトカーに同乗した警察官1人を所属長訓戒としています。
なお、知人女性に対する不適切な行為に関して県警は「女性のプライバシーに配慮する必要がある」として詳細を明らかにしていません。
またパトカーによる送迎にかかった時間は20分ほどで、この間に出動はなかったということです。 さらに県警は同日、警察署地域係に所属する30代の女性巡査長が酒気帯び運転をしたとして、道路交通法違反(酒気帯び運転)容疑で熊本地検に書類送検し、女性巡査長を停職1か月の懲戒処分にしたことを公表しました。
女性巡査長は2025年2月22日の朝、出勤する際に自宅から警察署までの約1.6kmを酒気帯びの状態で運転した疑いが持たれており、前日の夜には3時間半にわたって飲酒していたとのことです。
出勤後、酒の臭いに気付いた同僚が女性巡査長の呼気を調べたことで、飲酒が発覚しました。
検査時のアルコール濃度は酒気帯び運転の基準値を下回っていたものの、検査は運転の1時間後であり、運転時には基準値を上回る状態だったとして、今回書類送検されました。 女性巡査長は県警の調べに対し、「アルコールが抜けていない認識はあった」と容疑を認めており、4月28日付で辞職しました。
県警は一連の不祥事について「県民の皆様に深くおわび申し上げます。この事態を厳粛に受け止め、職員への指導を徹底して信頼回復に全力を尽くします」とコメントしています。
これらのニュースに対してインターネット上では「パトカーをタクシー代わりなんて公私混同もはなはだしい。なぜ懲戒免職にしないのか」、「停職期間が過ぎたら、また職務に復帰するの?」、「身内に甘すぎる」など、厳しい声が寄せられています。
加えて、酒気帯び運転事案に関しては「取り締まる側の人間が飲酒運転をしたら示しがつかないでしょ」といった声が多く聞かれたほか、「お酒を飲んでも夜寝たから大丈夫って思う人は沢山いそう」、「これで書類送検なら一般の人も気をつけないと」など、飲酒の翌日にお酒が残る『二日酔い運転』を懸念する声も聞かれました。
アルコールの分解速度は体の大きさや性別、体質などによって個人差はあるものの、ビール500mlに含まれるアルコールの分解にかかる時間は男性で4時間以上、女性で5時間以上と言われています。
もちろんそれ以上飲酒すればアルコールの分解にはより多くの時間がかかると考えられます。多量に飲酒した翌日は公共交通機関の利用や家族に送迎してもらうなど、柔軟に対応する必要があるといえるでしょう。 ※ ※ ※ このたび、熊本県警の警察官による不祥事が相次ぎました。
国民を取り締まるという立場上、警察官には高い倫理観が求められるほか、不正を起こしにくい組織風土の醸成や仕組みづくりが重要といえます。
くるまのニュースより転用
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