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心臓発作で李克強前首相死去「全力の救命措置も効果がなかった」…一時は習氏と並ぶ最高指導者候補

【北京=川瀬大介】中国の李克強(リークォーチャン)前首相が27日未明、心臓発作のため上海で死去した。68歳だった。習近平(シージンピン)政権のナンバー2として2013~23年に首相を務めたが、習氏への権力集中が進むにつれて権限が制限され、存在感の低下が指摘されていた。

 李氏は今年3月、習氏側近の李強(リーチャン)氏に首相の座を譲り、退任したばかりだった。李氏が上海で休養中だったとし、「全力の救命措置も効果がなかった」という。党中央などは27日夜に訃告(ふこく)を出し、李氏を「党と国家の卓越した指導者」とたたえ、新型コロナウイルス禍に対策トップとして対応したなどの功績を挙げた。

安徽省出身。北京大学を卒業し、党のエリート養成機関である共産主義青年団(共青団)でトップの第1書記を務めた。同じ共青団出身の胡錦濤(フージンタオ)前国家主席に目をかけられ、河南、遼寧両省のトップを経て、07年には党最高指導部の政治局常務委員に昇格した。一時は、習氏と並ぶ最高指導者候補と目された。

 習政権発足後は、共青団出身の高官排除が進められる中で、習氏との確執が指摘された。昨秋の共産党大会では、慣例の「68歳定年」に達していなかったが、党指導部から外れた。

 首相在任中の18年に中国首相として8年ぶりに来日し、日中関係の改善につなげた。日本とのビジネス関係を重視していたとされる。

読売新聞より転用

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