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首相長男撮影の観光地写真、官房長官「使ってない」 公用車を利用

 岸田文雄首相の長男で、政務秘書官を務める翔太郎氏(32)が、首相の欧米歴訪時に公用車で観光地をめぐって撮影した写真が、政府の対外発信で使われていないことがわかった。松野博一官房長官が30日午前の記者会見で明らかにした。これまで政府は、公用車を利用して観光地をめぐったのは対外発信用の撮影だと説明していた。

会見する松野博一官房長官=2023年1月25日午前11時6分、首相官邸、上田幸一撮影© 朝日新聞社

 松野氏は「現時点では対外発信に使用していない」と認めたうえで、撮影した写真は「(外国訪問の)日程終了直後に対外発信に使用することもあれば、一定期間収集し、後日、一連の活動記録として対外発信に使用することもある」と説明した。

 翔太郎氏は、今月9~15日の首相のフランス、イタリア、英国、カナダ、米国の歴訪に同行した。その際に、日本大使館の公用車を利用して、パリやロンドンの観光名所を訪れ、現地の百貨店で買い物をしたと週刊新潮が報じた。

 報道を受けて、政府は翔太郎氏に聞き取るなど調査した。木原誠二官房副長官は27日の会見で、対外発信に使うための撮影や、首相の土産購入などが目的だったとの結果を公表。観光や私用の買い物はなかったとして「不適切な行動はなかった」と説明した。

 ただ、野党からは首相の任命責任を問う声が上がっている。立憲民主党の泉健太代表は27日の会見で、「(翔太郎氏が)秘書官になって、担務は何か誰もわかっていない。出てくるのは『官邸の情報が漏れた』『買い物に行った』とか、任命した側も問われる」と述べた。

 翔太郎氏は岸田首相の公設の政策秘書を務めた後、昨年10月に首相秘書官に任命された。首相による身内の起用に対し、野党から「公私混同」との批判もでていた。

朝日新聞社よりより転用

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