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ボルソナロ大統領ら、選挙結果無効を主張 投票機に「不具合」指摘

© 毎日新聞 提供 ブラジル大統領選の決選投票で敗北後、初めて公の場に姿を現し、記者会見するボルソナロ大統領(中央)=ブラジリアで2022年11月1日、AP

 南米ブラジルのボルソナロ大統領と陣営は22日、10月の大統領選を管轄した高等選挙裁判所(TSE)に対し、ルラ元大統領に敗れた選挙結果を無効にすることを求める異議申立書を送付した。電子投票機の6割近くに「不具合があった」と主張している。

 異議申し立ては、ボルソナロ氏のほか、タッグを組んだ副大統領候補のネット元国防相、ボルソナロ氏の所属政党、自由党を含む3政党が行った。

 ボルソナロ氏らは、決選投票(10月30日)で使用された2009~15年製の電子投票機27万9336台について「個体識別において重大な欠陥があり、投票結果の信ぴょう性がない」と主張。有効とする20年製の残り19万2691台のみを集計すると「ボルソナロ氏の得票率は51・05%、ルラ氏は48・95%になる」としている。

 TSEのモラレス長官は22日に発表した声明で、「不具合」が主張された電子投票機は1回目投票(10月2日)でも使用されたと指摘。3政党に対し、1回目投票の集計も含む完全な報告書を24時間以内に提出するよう求めた。

 決選投票の確定結果は、左派のルラ氏の得票率が50・90%、右派のボルソナロ氏が49・10%だった。連続再選が可能になった1997年以降の大統領選で初めて、ボルソナロ氏は再選を阻まれた現職大統領となった。

 ボルソナロ氏は大統領選前から、根拠を示さずに「現行の電子投票方式では不正が行われる」と繰り返し主張。今も正式に敗北を認めていない。

 ルラ氏の所属政党、労働者党のホフマン党首は22日、ツイッターで、ボルソナロ氏らの異議申し立てについて「詭弁(きべん)に過ぎない」と一蹴。「悪意のある申し立てで、罰せられるべきだ」と投稿した。

 大統領選を巡っては、結果に不服を訴えるボルソナロ氏の支持者が決選投票当日の30日以降、道路を封鎖するなどのデモを展開。数日後には軍施設前で「軍事介入」を求める動きも出た。今回の異議申し立てによって抗議活動が激化する可能性も指摘されている。

毎日新聞より転用

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