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世界最大のペンギン、絶滅の危機=気候変動で繁殖地氷解―南極

【シドニー時事】南極に生息するコウテイペンギンが気候変動の影響で今世紀の終わりには絶滅する危機に直面していると分析した研究成果が、6日までに科学誌「グローバル・チェンジ・バイオロジー」に掲載された。研究に協力したオーストラリア南極局は、繁殖活動を氷上で行うコウテイペンギンについて「ひなが海に出る用意が整う前に氷がなくなるかもしれない」と警告した。

コウテイペンギンは体長約130センチ、体重約45キロ程度まで成長し、現存するペンギンの仲間では最大。繁殖地の大半は南極の海氷にあるため、気温上昇で氷を解かす影響を与える気候変動は大きな脅威となる。

研究は米ウッズホール海洋研究所が主導し、米欧オセアニアの研究者らが参加した。それによると、現在のペースで温室効果ガスの排出が続けば、少なくとも2040年ごろまでは個体数は緩やかに減少するが、その後は加速。2100年までに繁殖地の98%が失われ「ほぼ絶滅する」恐れがあると予想した。南極では約60カ所の繁殖地が知られており、推計で最大約65万羽が生息している。

海氷の上に立つコウテイペンギンの群れ(南極観測同行記者撮影)=2008年© 時事通信 提供 海氷の上に立つコウテイペンギンの群れ(南極観測同行記者撮影)=2008年

米国ではコウテイペンギンを絶滅危惧種に指定する手続きを開始。国際的にも南極条約の議定書に基づいて保護の対象に指定する動きがある。

時事通信社より転用

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