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「ミュージシャン」と虚偽説明 ゴーン被告潜伏の箱、運搬の協力者 米記録で判明

ゴーン被告と共にトルコ入りした後、イスタンブールの空港で監視カメラに撮影されたマイケル・テイラー容疑者(中央手前)ら=トルコ警察が1月17日にトルコのデミルオレン通信(DHA)に提供(AFP時事)

 【ニューヨーク時事】日産自動車の前会長カルロス・ゴーン被告(66)が昨年末、関西空港から中東レバノンに逃亡した際、音楽機材を入れるような黒い大きな箱に潜んでいたとされるが、この箱を運び込んだ協力者が関空職員に自身を「ミュージシャン」と虚偽の説明をしていたことが分かった。  東京地検が逃亡を手助けした容疑で逮捕状を取った協力者の父子が20日、米当局に逮捕され、米検察当局が裁判所に提出した日本の捜査に基づく記録で、綿密に計画された逃亡劇の詳細が新たに判明した。  逮捕状が出ていた協力者3人のうち逮捕されたのは元米軍特殊部隊員マイケル・テイラー容疑者と息子のピーター容疑者。  記録によると、ピーター容疑者は、ゴーン被告逃亡前の昨年7月、8月、12月上旬に少なくとも3回訪日し、被告と少なくとも7回面会した。さらに逃亡前日の昨年12月28日にも訪日して東京都港区の高級ホテル「グランドハイアット東京」の部屋を手配。ピーター容疑者はこの日もゴーン被告と同ホテルで約1時間会っていた。  一方、テイラー容疑者と、同様に逮捕状が出ていたジョージ・ザイエク容疑者の2人は逃亡当日の29日午前10時すぎ、ドバイから関空にプライベートジェット(PJ)で到着。黒い大きな箱2個を運び込んだ2人は「ミュージシャン」と自称していたという。  同日午後2時半ごろ、ゴーン被告は、保釈中の住居を出発し、徒歩で再び「グランドハイアット東京」へ。ピーター容疑者の確保した部屋で着替えた。被告は部屋に向かう際、カードキーが必要な同ホテルのエレベーターを1人で問題なく利用していることから、前日にピーター容疑者からカードキーを受け取っていたもようだ。  一方、新幹線で新大阪駅から東京に来たテイラー、ザイエク両容疑者がその後、合流し、4人一緒に部屋を出た。ピーター容疑者だけが成田空港へ向かい中国に飛んだ。  残る3人は、タクシーで品川駅へ向かい、その後新大阪駅に移動。関空に近いホテル「スターゲイトホテル関西エアポート」に入った。午後9時57分、マイケル、ザイエク両容疑者は黒い大きな箱2個とともに部屋を出て関空に向かった。この際、ゴーン被告の姿はなく、箱に潜んでいたとみられる。  関空では箱の検査は行われず、そのままPJに積み込まれた。PJはトルコに向け出発。2日後にゴーン被告はレバノンにいると発表した。テイラー容疑者は今年2月、ピーター容疑者は3月にそれぞれドバイから米国に戻ったという。

時事通信

 

 

一言コメント
どのくらいの罪になるんだろう?

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