伊藤美誠、世界ランク１位へ意欲「勝ったことがない選手が上にいる。やりがいがある」

オンラインで取材に応じる伊藤美誠

　卓球女子で東京五輪代表の伊藤美誠（１９）＝スターツ＝が７日、オンラインで報道陣の取材に応じた。

新型コロナウイルス感染拡大の影響で、国際卓球連盟は７月末まで全ての活動停止を決めている。緊急事態宣言により、ナショナルトレーニングセンターも閉鎖となっているが「試合もいつ行われるか分からない状態ですけど、来年に向けて頑張れていますし、８月に試合があると思って過ごしています」と近況を報告した。

４月１６日に発表された世界ランキングでは日本勢初の２位に浮上した。「すごくうれしいんですけど、１位の陳夢（中国）選手に勝ったことがない。勝ったことがない選手が上にいるとやりがいがある」とこれまで未勝利の打倒・陳夢に意欲。「勝てたら、世界ランク１位になるチャンスはあると思う。そこを目指して頑張っていきたい」と意欲を示した。

東京五輪は１年延期となったが、「１年後、優勝できるチャンスをもっともっと増やしたい」と目標にぶれはない。当初は１９歳で挑むはずだったが、今年１０月２１日に２０歳の誕生日を迎える。「今年行われていたら、まだ１０代ということでちょっと特別な感じはあったけど、ただ、おめでとうの乾杯ができないというのがすごくあって。来年であれば、２０歳になっているので、そのまま乾杯できるかな」と前向きにとらえた。

全中やインターハイが中止となるなど苦しい日々が続く学生にもメッセージを送った。自身のＳＮＳにも多くの切実な声が寄せられており「何をモチベーションに頑張ったらいいのか分からなくなってしまう方もいると思う。でも明日でもあさってでも、いつでも試合ができるような準備をして、しっかり次ある試合に向けて頑張ってもらいたいなと思います」とエール。新型コロナウイルス感染拡大が収束した際には「練習試合でもいいので違う高校や大学に行ったりしてみんなで試合をして、『私がこれだけ強くなったんだよ』と見てもらえる機会は大事だと思う」と提案した。