英国とＥＵ、離脱条件に事務レベルで合意　閣議で協議へ

ロンドンで１２日、スピーチをする英国のメイ首相＝ＡＰ

　英国の欧州連合（ＥＵ）からの離脱をめぐり、離脱条件などを定めた協定案について、英国とＥＵが事務レベルで合意した。メイ英政権は１４日午後、臨時の閣議を開き、協定案について協議する。英首相官邸が１３日、明らかにした。

ＥＵ加盟国の大使も１４日に会合を開く予定で、英・ＥＵ双方の政治レベルで承認が得られれば、月内にも開かれるＥＵの臨時首脳会議で正式に合意する可能性が出てきた。

英国は２０１９年３月末にＥＵを離脱することが決まっている。離脱協定で合意できれば、英国とＥＵ加盟国双方の経済・社会の混乱を避け、秩序だった離脱の実現に一歩近づく。

ただ、メイ内閣には、メイ氏の離脱方針に反発し、辞任を検討している閣僚が複数いるとみられている。

また、仮にＥＵと正式に合意できても今後、英・ＥＵ双方での議会承認が必要だ。英与党内でも相当数の造反が見込まれ、議会承認を得られるかは不透明な状況だ。議会で否決されれば、「合意なし離脱」の可能性が高まるため、予断を許さない状況が続く。